ここに掲げる和解条項(2002年12月)はウルスラ問題の発生(2001年7月の解雇通告)から17ヶ月を経て達した一つの到達点です。
この和解の内容は窪田さんが視覚障害者であることを理解した上で教壇復帰を認めるという点で、解雇や、その後に出された休職命令を単に判決によって無効とするより以上のものであります。
当該者が久しぶりに現場復帰するに当たり、種々の配慮からこの文の掲載が遅くなったことをお詫びします。
また文中()内の個人情報は当該者の意向に沿って省略しています。(編集者)
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宮崎地方裁判所平成14年ワ第146号事件(原告窪田巧,被告学校法人聖心ウルスラ学園)
平成14年12月10日
被告は、原告の視力が授業にたえられないと判断し本件休職処分を行ったもので
あり、原告の視力の障害が授業を行うために支障となることを懸念した。
原告は、視力が低下した現状においても適切な授業を行うための十分な能力を維持しており、被告から提示のあった具体的な懸念事項についても、授業に支障がないよう対処できること、そして,生徒のために最良の授業ができるように、今後とも指導方法について研究を重ね誠意をもって尽力していくことを表明した。
当事者双方は、勉学に対する生徒の純粋な信頼にこたえ、より良い授業を提供したいとの願いを共有していることを確認し,相互に相手側の懸念及び意欲を理解したうえで、本件紛争を和解により解決することを決意した。
1.被告は原告に対し、平成14年1月28日付けで行った休職命令を撤回する。
2.被告は原告に対し、平成14年2月1日から同年7月31日までの間の給与(同年4月昇級分を含まない。)として,金(ーーー)円の支払義務があることを認める。
3.原告は、前項の金員のうち金(ーーー)円を同年7月21日までに受領ずみであることを認める。
原告及び被告は,前項の金員のうち残りの(ーーー)円については、平成14年8月に被告が原告に支払った仮処分に基づく同額の仮払金をこれに充当することを合意する。
4.被告は原告に対し、平成14年4月1日から同年11月30日までの間の給与(同年4月昇給分)として、前記第2項のほかに金(ーーー)円の支払義務があることを認め、同年12月21日限り、原告の給与振込口座に振り込む方法により支払う。
5.被告は原告に対し、平成14年夏の賞与として,金(ーーー)円の支払義務があることを認め、同年12月21日限り,原告の給与振込口座に振り込む方法により支払う。
6.被告は、原告に平成14年度3学期から数学の講義を担当させる。
7.被告は、原告につき、視覚障害のため、裸眼で教科書・ノート・会議用資料・出席簿・試験用紙等を読みとることができない等の障害があることを認識し、教育活動の場面において原告がサポートを受けること及び原告が視覚障害者サポート機器を設置することについて理解する。
8.原告及び被告は,生徒のためにより良い授業を提供するため、本件紛争により失われた相互の間の信頼関係を修復し、誠意をもって協力していくよう努める。
9.訴訟費用は各自の負担とする。
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