窪田氏支援の本会の考え方と今後の取組みについて

                         全国視覚障害教師の会
                         代表    有本圭希

 全国視覚障害教師の会は、視覚障害を持つ者たちが学校現場で授業を中心に働くための手立てや工夫を研究し、互いの実践経験を生かしながらより高度な教育活動を目指していく団体であります。
 その本会の会員である窪田巧氏が「視覚障害」を理由に昨年7月に、聖心ウルスラ学園高等学校(宮崎県)から解雇通知を出されました。「眼の見えない者には授業ができないというのか!」本会は激怒しました。
 本会は、2001年度夏季大会の合意を受けて多くの方々に呼び掛け、窪田氏の解雇撤回と教壇復帰を求める署名活動を展開してきました。有志による話し合いも数度に渡り、各障害者団体や労働組合にもご協力いただき、会員が宮崎にも訪れて積極的に窪田氏を支援してまいりました。
あらためてここで署名活動等にご協力いただいた皆様にお礼申し上げます。その甲斐あって、本年1月、窪田氏の解雇は撤回されました。

 しかし、この撤回は「視覚障害者は授業や教職員としての校務を遂行する能力が無いと一方的に決め付けて解雇する」という理不尽な態度が反省の上に立って改められた結果ではありません。 それは、2002年1月15日に宮崎地裁に提出された学校当局からの和解案の中で、窪田氏の労働能力を(学校当局が)不充分だと判断した場合には労働条件を変更するか、または「解雇する」と記されていることからも明らかです。しかも、その判断基準は一切示されていないのです。 窪田氏は解雇撤回後も、休職を命じられ今(2002年2月)も学校には復帰できない状態が続いております。

 問題はこれからです。
 視覚障害者が学校現場で授業を行い、生徒指導・クラブ指導・校外学習等あらゆる教育活動において、その職務を果たし責任を担う充分な能力を持っていることを、学校当局との話し合いの中で先ず納得してもらう必要があります。
そして、学校現場に視覚障害者自身の実力を生かす手立てを考えるための学校経営者、管理職、教職員、さらに生徒たちや保護者の方々の理解と協力体制が確立されなければならないのです。あえていうならば視覚障害教職員の存在意義を認知してもらい、現場の体制が確立され、労働環境が整備されなければ、本会の目的は達成されたとはいえないのです。

 窪田氏は教壇復帰を強く望んでおられますし、本会もその一日も早い実現のため氏を全面的に支援し続けて行く所存であります。
 皆様方の今後の更なるご協力、ご支援を強くお願いもうしあげます。

2002年2月16日

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