SP盤的文献紹介
蓄音機のこと


2005.10.13

超巨大蓄音機が我が家にやってきました。
ほぼ間違いなく、国内最大級のサイズです。

声楽を聴くと、旧吹込・電気吹込共に素晴らしい音がします。
眼前に歌手が居るかの如くリアルで、心身共に強い衝撃を受けます。

以下、もう少々客観的に御紹介したいと思います。

 




■スペック
ホーン開口径1m
ホーン頂部高2.4m
Col.製電動モーター
12in.ターンテーブル
特製ロングアーム
専用架台(バタフライ・テーブル付) 


■誕生の経緯
EMGに触発されたエンジニアY氏が和紙の多層貼りにて設計製作した力作です。
2年に及ぶ努力の成果です。E.M.G.そしてE.M.Ginnを凌駕したといっても過言で
はないでしょう。

Y氏の作品は当HP「今月の表紙」にて「EMGもどき!?」と称して御紹介しまし
たが、その再生音を聴き「是非とも大口径のホーンが欲しい」と御願いして製作
に取り組んでいただきました。

何しろオーダーメイドですから、大きさ・構成要素・塗色などの全てを詳細に打ち
合わせました。一番気になる大きさは拙宅リビングに収容可能な最大寸法とし、
ターンテーブルはガバナー付のCol.製ACモーターを入手しレストア、トーンアー
ムは既存品をロングアーム化しトラッキングエラーを最小に抑えるべくアライメ
ントを見直した形に製作しました。モーターとトーンアームは私が担当した部分
です。塗色はリビングのインテリアに合わせていただき、周囲に溶け込む印象を
持たせることに成功しました。


■その音質
聴感上は蓄音機特有の中音域(400〜1kHz)のピークに顕著さはなく、蓄音機として
は周波数特性(f特)が平坦な印象を受けました。以前聴いた「CASCADE」の音に近
い印象です。

サウンドボックスと針による音質の変化が大きく、一概にその音質を述べること
は出来ませんが、リエントラント・ホーンと比較すると澄んだ音質と言って良いか
と思います。ホーン内での乱反射が少ないからかもしれません。

あえて言うなら、「ホーン・ロード」が実に的確に本機を表現する言葉かと思いま
す。本体から垂直に立ち上がる勘合部はグリスを塗布し、後部の湾曲部はフラン
ジとリングで結合していますので、ほぼ完全に気密は保たれているようです。そ
れ故に、かなりの音量を誇ります。夜間に聴くと家族や近隣から怒られると思い
ます。


■サウンドボックスのこと
HMV5A/BとVic.オルソフォニック・サウンドボックスの比較では、HMVの方がより高
域に特性の山が出て、Vic.はより低い帯域に山が出ています。
一方、Y氏所蔵のEMGinn?2本スプリング・サウンドボックスでは中音域の山が大
きく、例えて言えば共振回路のQが高い(大きい)印象を受けました。

サウンドボックス単体でニードル取付部を指先で軽く叩くと、サウンドボックス
個有のスペクトルが立ちますが、その違いが、顕著に出力される蓄音機と言えま
しょう。


■針のこと
手元には
鉄針 
Loud、Medium、Soft、Ex Soft
ソーン針 
太・細 
等があり、針による音量調整の機能を超えて、前述のサウンドボックスと針それ
ぞれのf特が様々な組合わせで楽しめそうです。


では、引き続いて蓄音機の魅力について考えてみたいと思います。

蓄音機を使うということ
蓄音機を使うということ


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